Eurocucina
Designed to Move with You
開放的なMieleブースは単に製品を展示するというよりも、空間そのものを体験しながら、それぞれのアプライアンスを見せる、フィジカルとデジタルによる技術の融合するイマーシブな世界観を演出していました。自然と日常生活のシーンに入り込むような工夫のされた展示です。
KM 8000シリーズのIHクッキングヒーターと専用のM Sense クックウェア(鍋・フライパン)。クックウェアは内蔵センサーを備えていて火力を自動制御するので、焦げや吹きこぼれがありません。数年前にMieleが先駆けて発表したマット・フィニッシュ・グラスの導入でガラスのスクラッチなどが気にならず、エレガントさを保つことができます。
昨年、ドイツで発表された新しいスチームドロワーは14cmの高さでコンパクトな居住空間にピッタリ。中のトレーはプレーンな容器と余分な水分を落とす穴あき容器の2つに分けることもできます。実はいっぺんに3kgのポテトを調理することができます。高さ45cmの電子レンジ機能付オーブンとのコンビネーションでオーブン、電子レンジ、スチーム調理を高さ60cmに集約することができます。
厚みのある観音開き(フレンチドア)の冷凍冷蔵庫のシリーズはビルトイン(MasterCool)とフリースタンディングの2点の展示。ビルトイン(MasterCool)にはカメラが内蔵され、庫内、右・左ドアを確認できるので、ドアを開けなくても食品の鮮度をチェックできます。冷たい水とアイスメーカーのためのフィルターを搭載。6ヶ月ごとに食洗機での洗浄でメンテナンスも簡単です。北米のために生産されてきましたが、ニーズに応え、2026年夏からはヨーロッパでの販売もスタートします。
オーブン清掃の新しいアプローチ。ステンレス製庫内のオーブンやスチーマーの調理後にすぐにそのまま、洗浄ができる手間いらずの解決策に来場者が笑顔になっていました。
キッチンの統一性
最新カラー、パールベージュは黒に変わる新しい定番カラー
Mieleは数々のキッチン・デザインメーカーとのコラボレーションにより、トレンドにもとても敏感です。近年、ストーン、メタル、そしてウッドといった表面の仕上げに合わせやすい色がパールベージュです。最新カラーのパールベージュは黒というスタンダードから、キッチンのカラー・コーディネートを考え抜いたソリューションです。
生活モードが切り替えられるコンパクトなキッチンユニット
Miele Compact Living: Powered by Hettich
ミラノ・デザイン・ウィークに合わせてリニューアル・オープンしたMiele Experience Center。その目玉の展示が、都会の限られた住空間でいかにキッチンまわりを機能的に楽しめるかをコンセプトとした未来のキッチンの展示でした。空間を仕切ることなく、調理、収納、リビング機能が1つのコンパクトなユニットに集約されています。ドイツの収納家具メーカー、Hettichの協力により、ギュータースロー本社のさまざまな国籍やバックグラウンドを持つメンバーによるデザイン・チームが昨年夏から準備を始めたという実験的な試みです。Hettichによるリサイクリング素材のユニットには花びらや葉っぱが散りばめられています。
奥行き60cmの壁に組み込まれた機能、その下の両脇には冷蔵庫と収納が設置されています。天然石を意識した合成セラミック素材のテーブルトップは、朝はワークスペースとして、ランチやディナーは内蔵されたIHクッキングヒーターを使って調理をすることも可能です。テーブルの高さも1メートルくらいの高さまで調整ができるため、立って作業もできます。すべての機能はスマホからコントロールが可能です。レシピのチョイスなども楽しめ、それぞれのライフスタイルに合ったキッチンまわりはそう遠くない未来の姿に見えました。
Mieleのデザイン・チームは、日本の都市部の住宅事情も大いに参考にしているそうです。ここに食器洗い機など水回りがあれば、東京や大阪での実現もあり得るかと思います。
Mieleの哲学「Immer Besser (常により良いものを)」と品質、革新性、時代を超えたエレガンスが全面的にアピールされた今年のミラノ・デザイン・ウィーク。本当に多くのメーカーが出展する中、プレミアム家電ブランドの底力を見た気がします。
本記事に掲載の製品、器具、カラー等について、日本での発売・導入は未定です(2026年5月現在)。
Text: Yumiko Urae
Photo: Yumiko Urae, Miele

















