2025.11.27
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ウィンザー・アーチ(マカオ)

マカオの大規模レジデンス《Windsor Arch》は、全長約500m、47階建てタワー10棟・計1,512戸で構成。英国/欧州の古典意匠を映す外装に、大理石床と列柱の壮麗なエントランス。黄金の〈Gate of Harmony〉が来訪者を迎え、内部は上質素材で統一されています。

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主用途 レジデンス、サービス/レジャー施設
設計 MAP(コンセプト)

1,512戸から成るウィンザー・アーチは、名称だけでなく外観にも英国の影響を受け、ヨーロッパの古典的邸宅を想起させます。カラーパレットも本格的で、6階建ての基壇部は淡い砂岩で上品に覆われています。スケールも雄大で、線状に構成されたコンプレックスは全長500メートルに及びます。
大理石の床と堂々たる柱が、10棟の住居タワーそれぞれに壮麗なエントランスホールを形づくり、ここから47階建ての各タワーへアクセスできます。
貴重な素材と選び抜かれたディテールが、室内を威厳ある住空間へと仕立てます。イタリア人建築家ヴァレリオ・フェスティが設計した「ゲート・オブ・ハーモニー」がコンプレックスのメインエントランスです。
贅沢なインテリアは、往時のヨーロッパ文化の華やぎを現代へと映し出します。キッチン機器も同様で、Mieleはあらゆるキッチン環境に最適な解決策を用意。多彩な機器カラーや装飾ハンドルのコレクションにより、さまざまなデザイン提案が可能です。

〈ゲート・オブ・ハーモニー〉の発想はどのように育ちましたか?

ヴァレリオ・フェスティ
2008年、私たちはマカオで聖火リレーの到着を祝う大規模イベントを手がけました。その際、主催側の呉立勝(Ng Lap Seng)氏と親交を深め、氏が計画していたウィンザー・アーチの建設で門のデザインを任されました。私たちは30以上の案を作成。狙いは、普遍的な象徴を一つの門に統合することです。下部は大地を表し大理石で表現。中央には多くの神話で天地を結ぶ媒介として描かれる“樹”。左右には自然や鳥たち、上部は天と無限を表します。門の寸法は11.56m×23.5m、黄金比に基づいてプロポーションを整えました。

どのような技法を用いましたか?

制作では、イタリアの伝統的職人技と現代技術を融合させました。青銅鋳造、金箔、鍛鉄に加え、アルミのウォータージェット切断や3Dプリントも活用。設計プロセスは非常に密度が高く、部分模型や多様なタイプの個別像を驚くほど多く作りました。私たちにとって重要だったのは、永く残るものを生み出すことです。

〈ゲート・オブ・ハーモニー〉は、時を超える普遍性と調和を体現します。そこに込められた象徴はそれぞれが物語を語ります。

孔雀:不死、霊的再生、美と高貴。復活を象徴する神話の鳥・不死鳥との組み合わせでも表されます。
:高貴と限りない自由。神秘的なかたちで調和と力を結び、騎手を馬と一体にします。
壺(花瓶):豊穣と富。人間の魂・内なる生命の象徴。母性――あたたかく保護する場――の意味も。
仮面:変化、季節。現実と幻想のあいだ。遊戯性や戯れ、そして“もう一人の自分(ドッペルゲンガー)”――自己の別の側面――を示す象徴。

ポートレート写真 Valerio Festi:© Studio Festi by Mymoon

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