2026.10.27

vol.3 自分たちらしいライフスタイルを表現した空間。

富山県射水市を流れる「内川」は海と海を結ぶ運河です。その内川が流れるレトロな街並みにはいくつものユニークな橋がかかり、両岸には無数の漁船が係留されています。この運河沿いに建つ古い材木倉庫を大胆に再生したのがクリエイティブディレクターの川村明子さんと宅間頼子さん。ブランディング、コンサルティングを手がけつつ、日本におけるビーガンカフェの草分けとして知られる〈エイタブリッシュ〉を運営しています。二人の拠点に足を踏み入れると、そこに作り上げられた世界観に驚くことでしょう。

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個性的なインテリアのダイニングで会話を楽しむ二人

モダンデザインの要素を取り入れながら、自分たちらしいライフスタイルを表現したかったと川村さんはいいます。川村さんのデザインをもとに、地元の設計士、現場監督、塗装職人などが参加しました。既製品をほとんど使わず、ドア、モールディングも自らデザイン。床に敷き込むのはフランス人デザイナーのクリスチャン・ラクロワがデザインしたカーペット。ここはショールームあり、アトリエであり、住まいであり、そして人々が集うサロンでもあります。

アートやデザイン家具を取り入れた開放的なリビング

中二階を一部に残したものの、二階の床を撤去したことで最頂部は10メートル弱という天井高のダイナミックな空間が生まれました。ここに友人や知人が集うと、それぞれに思い思いの場所で寛ぐそう。リビングに置く3つの大きなソファはもちろん、毛足の長いカーペットにもダイニングチェアにも人々の居所が生まれます。

洗面空間に設置されたMieleの洗濯乾燥機

友人が複数人で宿泊することも多く、それぞれに得意な家事を分担するといいます。「料理が上手なのは頼子で、私はもっぱら料理を運ぶ係。掃除を担当することが多いですね」と笑う川村さん。ただし二人がともに好きな家事が洗濯。さらに「これまで洗濯をすると必ず外に干していましたが、射水に拠点をもって変わりました」と言葉をつなぎます。選んだのはMieleのドラム式洗濯乾燥機「WT1 (WTD160 WCS)」です。

アートや照明でコーディネートされた落ち着きのあるベッドルーム

「もともとMieleの洗濯機を長く使っていました。信頼しているし、ぜひ使いたかったのですが東京でいま暮らしている住まいは構造上の問題でミーレの洗濯機を入れることが叶わなかったんです。それで射水では『WT1』を必ず入れようと決めていました」(川村さん)
射水は海も近く、周辺の住まいとのあいだに壁もなかったので外に干すことはできなく、乾燥機付きの洗濯機を選びました。友人たちが宿泊すると、必ず複数組のベッドリネンを洗濯しなければなりません。「ベッドリネンはわずかに湿り気が残るので、ベッドメイクをするとアイロンをかけずとも布の重みで綺麗にセットができます。すべてここで洗い、洗濯が終わったら東京に戻ることが多いですね」と宅間さんは言います。

洗面空間でMieleの洗濯乾燥機を操作する様子

「タオルやシーツを一度に2〜3枚ほど洗って、何度か回します。見ている印象では水量がそれほど多くないのに驚きました。使い方はほぼ決まっていて、シンプルなエクスプレスを使うことがほとんど。もしくは就寝前に乾燥をプラスするくらいでしょうか」と、川村さん。さらに宅間さんは「私は洋服が好きだから、クリーニングに出すよりも自分でケアを大切にしながら洗いたいんです」といいます。

造作家具にすっきりと収められたMieleの洗濯乾燥機

「なにより衣服に匂いが残るのがとても苦手で、常に清潔にしていたいということもあってとても洗濯が好きです。川村が外干しをしなくなったとお話しましたが、私も以前は太陽で乾かしたいと思っていました。けれどこの洗濯乾燥機を使うようになって考えは変わりました。洗い上がりがとても気持ちいいんです」

大理石と木製キャビネットを組み合わせたダイニングキッチン

すみずみまで二人の美意識が行き届く空間ですが、その道具選びはどのようなものなのでしょうか。
「いつもピカピカに磨いておきたいから、キッチンはステンレスで統一しています。洗濯乾燥機を置く洗面所は浴室やトイレとも一体なので、いつも衛生的に見せようと思い、あえてオブジェをたくさん置いています。オブジェを置いておくと自然とホコリが気になって掃除をするから。機能性とデザイン性の両立で物を選ぶことが二人の共通点です」

大理石のカウンターと収納棚を備えた洗面空間

川村さんは「ほっこり」に興味がないと笑います。キッチンや洗面室は暖かみがある木材ではなく、美しい大理石を選びました。家具や道具もエッジなデザインを好みます。
「大理石はしっかり柄から選んで決めたものです。自然が描く柄で、私たち人間の手では生み出せないもの。多少高額であっても、長く使うことを考えて家電などを購入します。照明も長く使っているので、どこかが少し欠けてしまっているけれど愛着がありますね」

大理石と木製キャビネットで仕上げたキッチンとビルトイン家電

キッチンにはMieleのオーブンも。たとえば友人の一人が人気のベーカリーでお土産用に買ってきてくれたパンを、朝にリベイクすると美味しさが戻ってくると宅間さん。海が近いので友人が魚を釣ってきてアクアパッツアを作ってくれることも。

笹の葉に包んだ和菓子をトレーに盛り付ける様子

「二人とも食いしん坊なので、外食もするけど基本的には自分たちで作って食べる方が好き。しかも大人数でワイワイガヤガヤとやるのが好きなんです。射水にはいい魚を扱うスーパーマーケットもあるので、ブイヤベースを作ったり。東京で作るよりもはるかに安くて美味しいんです。富山は工芸の若い作家も多く、彼らの器を使います。それにいい和菓子屋さんもあるんです」と宅間さん。

深いブルーのソファと柄物のラグを組み合わせたリビング

「ここに集まると、忙しい人もしっかり腰を据えてゆっくり話そうとなります。いまはすべてがクイックな時代になっているので、それが特別な時間の過ごし方になりますね。ここはもっとアトリエとして活用していこうと思っていたのですが、絵を描きたいと思ったときに描き始めるので意外と東京で絵を描くことが多くて。ここはもっと多くの方に射水の魅力を知っていただく場、そして射水に暮らす若者たちがこの街を誇りに思えるような活動をしていきたいんです」(川村さん)

アートやデザイン家具を配した吹き抜けのリビング

さらに「ここは田舎の古民家を改築と聞いてイメージするものとまったく違うじゃないですか。その裏切りをこれからもここで続けていきたいと思っています」と、川村さんは言います。そして宅間さんもまた、川村さんのセンスに全幅の信頼を寄せています。
「彼女はもともとグラフィックデザイナーだから、たとえばキッチンの収納一つとっても面の割り方が美しいんです。キッチンの高さも使いやすくて、ダイニングに座ると今度はカウンターと奥のキッチンの壁面の大理石が続いて見えるように設計をしている。なによりキッチンのカウンターはいつも最後にここで立ち飲みが始まるように、みなのお気に入りの場所なんです」

アート作品と個性的な照明を取り入れたリビングのインテリア

そんな二人に高温で洗う利点を伝えると「私には必須だね」と、川村さん。射水では庭仕事も多く、泥が跳ねるので洗濯は必須。これからますます面白いことが起こるであろう拠点で、Mieleの家電がその豊かな時間を支えていきます。

GUEST PROFILE
川村明子(かわむら あきこ)
ニューヨークのスクール・オブ・ヴィジュアル・アーツ卒業。帰国後、企業での勤務を経てデザイン会社「Double Ow Eight」設立。クリエイティブディレクター、アートディレクター、インテリア&グラフィックデザイナー、イラストレーターとして幅広く活躍。企業のアートディレクション、ブランディング、ロゴやパッケージ、広告のデザインを手がける。2000年にビーガンカフェの「Cafe Eight(現エイタブリッシュ)」創業。近年は社会貢献、地方創生事業の活動に力をいれる。絵本作家として「ぼくアポロ」「わたしチャー」(リトルモア)、「はくちょうとなかまたち」(世界文化社)を発表。

宅間頼子(たくま よりこ)
青山学院大学文学部英米文学科卒業後、ホテルセンチュリーハイアット入社。その後、ゼニア・ジャパン、グッチ・グループ・ジャパン(現ケリング・ジャパン)を経て、2010年にトッズ・ジャパン入社。コミュニケーションズ・ジェネラル・マネージャーを経て、代表取締役副社長就任。2017年独立。「日本の優れた技術やセンスを世界に届けること」をコンセプトにエイプリルを設立。リテール業のコンサルティング、ファッション、ライフスタイルブランドのPRマーケティングを手掛ける。2020年、アポロアンドチャーカンパニーにエイプリルの事業を吸収。代表取締役となり、現在に至る。

写真/竹之内祐幸
文/山田泰巨

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