コンパクトラグジュアリーなキッチンにはスペパの高いビルトイン家電が不可欠
2025.09.02

コンパクトラグジュアリーなキッチンには
スペパ*の高いビルトイン家電が不可欠

1937年に創業し、日本におけるカスタムメイドキッチンのパイオニアであるCUCINA。熟練の家具職人が一つひとつ丁寧に製作し、お客様の理想を形にしてきました。キッチンをインテリアの一部と捉え、家具のようなデザイン性とジャパンメイドならではの高い品質のキッチンを得意としています。これまでMieleのビルトイン家電を多く採用していただいています。CUCINA執行役員の藤井岳史さんとCUCINA代官山プランナーの大竹優太さんに、近年の日本のキッチン事情とビルトイン家電のメリットについてお話を伺いました。

*「スペースパフォーマンス(スペパ)」とは日本語に訳すと「空間対効果」。限られた空間をいかに効率的に活用できるか、また空間の効率使用における価値や満足度を表すと言われています。

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近年、日本の住まいは狭小化の傾向にあると言われています。都市部の地価上昇や建築資材の高騰などの流れを受け、戸建て注文住宅は2011年には住宅面積が132.4㎡でしたが、2024年には118.5㎡に、マンションは72㎡から66.3㎡と、ますます狭小化しつつあるのです*
さらに、パンデミックによるテレワークの普及により、家の中で衣食住だけでなく、仕事もするようになり、住まいにさまざまな機能が求められています。その結果、広いLDKを確保するのも難しくなり、スペースパフォーマンスの高いアイテムが求められているのです。 2024年度フラット35利用者調査より

Mieleのグラファイトグレーのオーブン、電子レンジ機能付オーブンとグルメビルトインウォーマーがトールキャビネットにすっきりと収まっている写真
Mieleのグラファイトグレーのオーブン、電子レンジ機能付オーブンとグルメビルトインウォーマーがトールキャビネットにすっきりと収まっている。

そのような時代背景を受け、CUCINAの藤井さんも「改めてI型(壁にカウンターを設置した最もシンプルなプラン)を見直していきたい」と言います。「アイランドキッチンは人気ですが、広さも必要になりますし、すべての人にとってベストな回答とは限りません。特にリフォームの場合はスペースに余裕がなく、アイランドを置けないことも。また、キッチンをコンパクトにして、ダイニングやリビングを広く確保したい方もいます。そんな場合にコンパクトなI型でとても有効で、今後増えていくのではないかと考えています」

ショールームにあるI型のキッチン写真
CUCIINA代官山ショールームに展示されているI型キッチン。機能がコンパクトにまとまっているので、効率的で使いやすい。(画像:CUCINA)

CUCINAのお客様は海外製の食洗機を採用される方がほとんど。「Mieleはブランドイメージが浸透しているので、指名でこられるお客様も多いですね」と大竹さん。
「ビルトイン家電はスペースパフォーマンスが高いと思います。なぜなら、置き型のオーブンレンジの場合、背面、左右、情報に放熱スペースが必要になります。一方、ビルトインオーブンなら放熱スペースが不要で、キャビネットにピッタリと収まり空間もすっきりとします」(大竹さん)
また、キッチン計画は平面だけでなく、立体的に考えることも重要だと言います。「高さ方向も一緒に考えることで、スペースを最大限利用することができます。たとえば、オーブンをビルトインすれば、上下の空間をキャビネットなどに活用でき、収納をたっぷり確保できます。ビルトインする高さもポイントで、CUCINAでは使い勝手の良い目線の高さに設置することをお勧めしています。ビルトインなら上にコーヒーマシン、下にオーブンと上下で組み合わせることも可能です」(藤井さん)

電子レンジ機能付オーブンとウォーマー、オーブンを横並びに設置。壁側のカウンターに食洗機をビルトインし、効率的な動線で調理や片付けができるCUCINAのキッチンの写真
電子レンジ機能付オーブンとウォーマー、オーブンを横並びに設置。壁側のカウンターに食洗機をビルトインし、効率的な動線で調理や片付けができるCUCINAのキッチン。

これまでI型のコンパクトなキッチンは量産メーカーのものが主流でした。しかし、「今後は“コンパクトなキッチン=安価”ではなく、デザインやビルトイン家電、動線などにこだわった“コンパクトラグジュアリーなキッチン”を求める方が増えてくるのではないか」と藤井さん。その場合、ビルトイン家電のデザイン性が重要になってきます。
「こだわりの詰まったキッチンは“デザインにこだわった空間に自分がいる”という満足感を与えてくれます。ヨーロッパではインテリアやキッチンにこだわり、自分らしさを表現する場ですが、日本もそのような価値観にどんどんなっていくでしょう」(藤井さん)

最近の傾向として、キッチンとリビング、ダイニングを明確に分けるのではなく、ゆるやかにつながったプランが好まれているそうです。たとえばCUCINA代官山ショールームのキッチンはダイニングまで収納が連続し、各スペースの境界があいまいです。キッチン横の収納はガラス張りで食器などを収納し、ダイニング側は木の収納と素材を変えつつも、自然に連続していくデザインに仕上げています。好みのカラーやサイズ、素材、仕上げを選ぶことができ、キッチンだけでなくダイニングやリビングの収納、洗面カウンターやデスクなどのさまざまな空間に合わせた造作を得意とし、住まいをトータルでコーディネートしてくれるCUCINAならではの提案です。
「たとえば、キッチン自体はコンパクトにつくっておいて、ダイニングまで連続する長いカウンターや収納をつくったり、ダイニングに近い場所にコーヒーマシンやワインセラーを組み込んだり、といったケースも増えてきていますね」(大竹さん)
リモートワークが一般的になったことから、キッチンの近くに奥様の書斎スペースをつくったり、収納もA4の書類が入るようにするなど、内部もつくりも変わってきていると言います。

アイランドは白でまとめる一方、壁際はダークグレーに。ダイニングの収納やテーブルだけでなく、キッチンの手掛けにも木目を使用し素材をリンクさせることで、さまざまな素材や色を使いながらも統一感があるキッチンをかなえている写真
アイランドは白でまとめる一方、壁際はダークグレーに。ダイニングの収納やテーブルだけでなく、キッチンの手掛けにも木目を使用し素材をリンクさせることで、さまざまな素材や色を使いながらも統一感があるキッチンをかなえている。
食洗器閉じている写真 食洗器開いている写真
手掛けにも突板を張ること技術を要し、熟練の家具職人がつくるCUCINAだからこそ。食洗機の小口にも突板を張って、素材を揃えている。

CUCINAのキッチンのように、最近は家具のようなデザインのキッチンがますます人気に。LDKがオープンにつながり、リビングからキッチンまでトータルでコーディネートするようになってきています。その際にポイントとなるのが、ビルトイン家電や設備機器の色です。「ステンレス色はどうしても厨房感が出てしまいます。最近は水栓もクロムだけでなく、ブロンズやシャンパンカラーなどさまざまな色が登場しており、コーディネートを楽しめるようになりました。Mieleの食洗機は扉と同じ材で仕上げられますし、オブシディアンブラックにステンレスの組み合わせとグラファイトグレーの2色から選べます。最近はグレイッシュな色合いのインテリア人気なので、グレーカラーがあるとコーディネートしやすい。設備の印象が抑えられ、インテリアにも自然になじんでくれます」(大竹さん)

ビルトイン家電ならデザイン性もさることながら、掃除のしやすさ、オーブンや食洗機といった機械に任せておけることなど、あらゆる角度から暮らしをサポートしてくれるMieleのビルトイン家電。住まいがコンパクトになり、暮らし方も変化している今、スペースを有効活用できるビルトイン家電はスペパを実現し、暮らしをより豊かにしてくれるアイテムなのです。

大竹さんがオーブンを操作している写真 フードプローブ写真
「オススメの機能は、万能な熱風加熱プラスです。Mieleはレシピブックと自動プログラムが充実しており、お気に入りは電子レンジ機能付オーブンで作るポップコーン。できたてのポップコーンは美味しいですよ」(大竹さん)。モイスチャープラス機能(オーブンに搭載)や魚や肉の中の温度を正確に測定できるフードプローブ(写真右・電子レンジ機能付オーブン、コンビスチームオーブンの上位機種に搭載)などもオススメ機能だそう。
CUCINA 代官山ショールーム 画像

CUCINA 代官山ショールーム

CUCINA 代官山ショールーム

東京都渋谷区鉢山町15-1モーリーコーポレーション
TEL:03-3496-1003
営業時間:10:00~18:00 水曜定休

写真:尾嶝太
文/構成:植本絵美
撮影協力:CUCINA

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